パウダートピックス
3.連続鋳造用パウダーの構成
連続鋳造用パウダーは、CaO-SiO2を主成 分とした酸化物の混合物にフッ化物、炭素を添加したものです。CaO-SiO2系では、mass%で1:1、すなわち CaO/SiO2(塩基度)1で、その融点が 最小になります。しかしながら、鋼の鋳込み温度を考えると、CaO-SiO2だけでは、その融点は十分に低いとは言えません。 そこで、Na2Oなどの酸化物やCaF2などのフッ化物を添加して、適当な粘度と融点に 調整ます。また、溶融速度の調整のために炭素粉を添加します。SiO2を含んだ融体では、一般にSiO2の 網目構造を有します。SiO2の網目構造は、大きな流動単位になるために、金属などの単原子融体と比べて高い粘度を示します。 SiO2の網目構造は、塩基性酸化物やフッ化物の添加によって、分断されて流動単位が小さくなるので、粘度が低下します。
CaO-SiO2系状態図 | SiO2の構造 |
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http://www.engineering-eye.com/THERMOCALC/details /case/13.htmlから引用。 | https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82 %A1%E3%82%A4%E3%83%AB:SiO2_-_Glas_-_2D.pngから引用。 |